>> 収穫前の重労働・葉とり
10月の枝豆シーズンが終わり、ほっと一息したのも束の間、11月の中旬になると、農家は「葉とり」の作業にはいる。煮豆用の黒豆の収穫は11月末頃で、枝豆の時期が過ぎても豆の木はまだ畑にある。丹波特有の深い霧に包まれ、太陽の光をあびながら、黒豆の葉は次第に茶色へとその色を変えていき、葉っぱをとられてからも1週間莢畑におかれる。その間に黒豆は楕円から丸に形を変え、黒くなるのである。
さて、その「葉とり」の作業であるが、これがなかなかの重労働。腰を屈めて1本ずつ葉っぱをとる作業を想像していただきたい。たいていは2〜30本でいやになる。丹波地方はぐっと冷え込む日もあり、時雨る日も多い。まずは暖かくして何百、何千もの豆の木と格闘するが、汗をかくぐらいに奮闘しなければ、仕事はいつまでたっても終わらないのである。
ではなぜ「葉とり」をしなければならないのか。「肝心なのは実であって、少しくらい葉っぱが邪魔になってもよいではないか」と思われるかもしれない。
この作業の第1の目標は、乾燥を促すためにある。黒豆は遅できの豆であり、葉っぱを取らなければ、まだまだ水分が多く、正月のお節料理用の黒豆に間に合わない。そうして刈り取られた黒豆の水分は、普通の大豆なら20〜25%であるが、40%、50%もの水分を含んでおり、これからさらに枝ごと天火や機械で乾燥させてから脱粒、選別、出荷へと進むのである。
丹波の黒豆の特徴は、大粒であることと実の周りに白い粉がふいていること。ただ白い粉は莢から取り出す時にはまだなく、しばらくしてから発生する。この粉の成分はろう質であると推定されているが、詳細はまだ不明である。ただ、栄養成分の特性はどうもないようだ。 |
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