屋久島(高速)

自然の大きさに圧倒されました。
淀川小屋〜宮之浦岳〜新高塚小屋〜縄文杉〜軌道跡

●日時●・・・・1998年5月2日〜6日(船中1泊、テント2泊、民宿1泊)
●行程●
5月 2日:自宅出発→大阪南港(船中1泊)
 3日:宮崎→屋久島の安房(ジェットフェリー)、安房<あんぼう>→淀川入り口(タクシー)、
淀川入り口→淀川小屋(徒歩)
 4日淀川小屋→花之江河→黒味岳(ピストン)→宮之浦岳→新高塚小屋(徒歩)
 5日新高塚小屋→縄文杉→ウィルソン株→軌道跡(徒歩)
荒川林道入り口→安房(タクシー)
 6日:安房 →屋久島空港→鹿児島空港→伊丹空港→自宅

●天候●
3日;曇り
4日;早朝雨、しばらくしてやみ、曇り、お昼過ぎから雨
5日;ほとんど雨
6日;ほとんど雨
  
●概略●
屋久島は鹿児島県の佐多岬からおよそ70km隔てた沖にある島です。
気象の特徴としては多雨で、山間部では年間1万ミリ降り、この雨量は世界最多雨と言われるインドのアッサム地域の12,000ミリに匹敵します。
最終日に安房(あんぼう)の民宿に泊まったのですが、夜中に眼をさますとゴーと音がするので何かと思ったら雨の音でした。雨の太さが、違います。

宮之浦岳は1935mで九州で一番高い山です。屋久島は湿気が多いし、杉などの根が道に 張り出していましたし、道の段差きつく、一部は道がドロドロになっており、 雨にもたっぷりあいましたので、3000mの北アルプスを歩くより疲れました。
でも、あの樹齢が2700年と言われている屋久島の代名詞の縄文杉に 他にだれもいなくて主人とふたりだけで見ることができてうれしかったです。
自然の生命力、エネルギーをたっぷり感じてきました。 タクシーの人、民宿の方々はじめ島の人に優しく助けてもらい、うれしかったです。楽しく有意義な登山でした。

少しでも楽しんで頂こうと写真をたくさん貼りましたので重いと思いますが、ご勘弁下さい。

なお今回画像が多いので、この高速回線用と普通回線用を作りました。 遅くていらいらしている方は普通回線用をクリックして頂ければうれしいです。

八重岳書房、太田五雄編の「屋久島」を参考にしました。

●山日記●

2日
土曜日なので主人が昼過ぎに帰ってきて、昼御飯を食べ、戸締まりをし大阪駅に向かいました。
町では主人が水込みで20キロ、私が17キロの大きなリュックを背負っていますので、目立ってしまいジロジロ見られてしまいました。 大阪駅で晩御飯を食べ、地下鉄に乗り、フェリーターミナル駅で降りました。

私の計算ではすぐ前が宮崎行きのフェリーの乗り場だと思っていました。
看板を見ると、宮崎行きフェリーの連絡バスは6時半で終わっています。 そしてあちこちを見ると、どうも宮崎行きはここから少し距離があるみたいだということがわかってきました。
それで、主人と「ここから歩こうか」と話をしていたら、 それをタクシーの人が聞いていて「歩いたら1時間はかかる」と言われました。
時間は6時50分頃です。歩いていたら船にも間に合いません。 それで、あわててタクシーに乗って宮崎行きのフェリーターミナルに行きました。

この乗り場に着いたのが7時でした。出発時刻は7時半です。 やれやれと思ったら、マイクで「もう乗船時間だから早く乗って下さい」とのこと。
もちろん予約していたのですが、切符をまだ乗船券に変更してません。 そして窓口がとろとろしていてなかなか処理ができません。ほんとイライラしました。
この出航30分前はもうキャンセル待ちの処理に入っていたみたいです。
どうも、フェリーは1時間前までには到着していた方が良いみたいです。

やっと船に乗り込み、部屋の手配をしてもらいました。私たちは2等の寝台で予約 していたのですが、もう満席だったので、1等寝台になり、うれしくなりました。 部屋は、洗面台がついているシングルルームでした。 得をした気分になりました。

船の中のお風呂船のロビー
船の中のおふろです。
窓から景色が見えます。
サウナもあり、気持ちよかったです。
ロビーです。

この日は、天気が悪く船が揺れました。廊下を歩くのも「ちどり足状態(もちろん、お酒なしですぞ!)」でした。 主人と軽くビールで晩酌をし、寝ました。

3日
朝起きて船の食堂でバイキング形式の朝食を食べました。これが、安くておいしいのです。 船からはあの宮崎シーガイヤが見えました。

ジェットフェリー

8時25分に宮崎に到着する予定だったのですが、天候悪化のため9時前につきました。
そこから、10分ほど歩いて今度は屋久島行きのジェットフェリー(左の写真)に乗船しました。種子島に寄っていくので、屋久島の安房(あんぼう)には約3時間後の 13時45分に着きました。

島に着いたら、晩御飯用のお弁当を買ってタクシーで山の中に入ろうと思っていました。
ところが少し歩いたのですが観光案内所、弁当屋、スーパーらしいものはありません。 ある旅館で道を尋ねた所、親切にも私たちを車に乗せて観光案内所へ連れていってくれました。 うるうる・・・、好意がとてもうれしかったです。

観光案内所で、登山届けを出し、タクシーを手配してくれました。
お弁当屋でお弁当を買おうと思ったのですが、もうご飯がないので 作れないと言われました。
それで、近所のスーパーでパンを買い晩御飯用としました。タクシーもこの時期は予約が普通だそうですが、私たちはしていませんでした。タクシーの台数が少ないので混む時期は予約をした方が良いみたいです。

でも、運良く見つかり、なんとか山の中に入っていけました。
きのうから、ヒヤヒヤの連続です。 タクシーの運転手の方と山のことを中心にいろいろと教えて頂き勉強になりました。

山道に入るとさっそくサルが出てきました。
このあたりのサルは、自分の領地の移動に車を使います。 どのようにするかというと、車のミラーなんかに捕まり、適当なところで降りるのです。これには、びっくりしました。まさにサル知恵です。

やっと淀川登山口に到着し山の中に入っていきました。

淀川小屋までの森


このような風景の所を歩いていきます。うっそうとした森の感じです。
今までの山で体験した光景と全く違いました。
倒れた木の上にまた新しい植物が生えてくる倒木上更新や大きな木が何本もあり圧倒されました。

張り出している根


根が道に這い出しているので歩きにくかったです。
このような梯子があちこちにあり助かりました。でも、短い足では届かない段差もあり、思わずどうしようかと考えてしまう時も何度かありました。

淀川小屋までは、きつい上りはありませんでしたし、上の写真のような梯子もかけられていて、1時間位で小屋に到着しました。
時間は4時半位ではなかったかと思います。
小屋のそばにテントが5つほどもう張ってあり、適当な場所に張って、ご飯を食べ寝ました。

淀川小屋までにあった木倒木上更新
淀川小屋までにあった木です。
木の勢いが違うのにびっくりしました。
木株の横に木が生えているのがわかるでしょうか。
このような倒木上更新があちこちで見られました。
(淀川小屋にて)

4日
朝起きると雨が降っています。
ご飯を食べて、雨なので出発する気分にならず、ぐずぐずしていました。6時頃でしょうか、日帰りでピストンをする人が登ってきました。
私たちも7時前にやっと出発しました。雨はやんでいました。 私たちは荷物が重いので日帰りの人にどんどん抜いてもらいました。ある新聞社が募集した団体で100人位いたような感じがします。

しばらくすると20人位の警察の人が登ってきました。少し前に登った人が帰ってこないのだそうです。 何も荷物を持っていないので、すごい早さで登って行かれました。 ここは、まあまあの坂でした。

花之江河


左の写真は花之江河(はなのえごう)か小花之江河(こはなのえごう)です。
小屋から、抜かれるのにも時間を取られたので2時間位してやっと到着しました。
ここは湿原です。白い木は、屋久杉の枯存木(萎縮し、幹が白骨化した杉)です。

豆腐岩


どのあたりで見たか記憶にないのですが、山の頂上にこのような岩がありました。
地元の人は、トウフ岩と呼んでいるらしいです。 似たような岩が所々にありました。

ここから30分ほど歩いて黒味岳(くろみだけ)との分岐に荷物をおき、軽くなって ピストンをしました。
ここの山頂ではイワカガミを、少し降りた所にはシャクナゲの花を見ることができ、うれしかったです。

分岐に戻り重い荷物をまた担いで登っていきました。もう、昼前になっていて下の写真の場所の投石平で昼御飯を食べました。水もあり、気持ちの良い場所です。

投石平1 投石平2

昼御飯を終えて、また上り始めました。
天気があやしくなってきました。木もヤクザサが現れはじめました。
上りがしんどかったですが、もう抜かれることもなく、下りの人には気持ちよく道を譲ってもらえたので、マイペースで気持ちよく歩けました。

宮之浦岳頂上


栗生岳(くりおだけ)を通過し、やっと宮之浦岳の頂上に到着しました。
黒味岳の頂上は晴れていたので、景色を楽しめたのですが、ここは雨だったので記念撮影だけし、降りていきました。永田岳が見える程度でした。 もう2時を回っていました。

左の写真は宮之浦岳の頂上です。

ここからの道はまわりはササで、道は超ドロンコでした。
でも泥を跳ね上げても雨で流されるので、レインコートは以外と汚れませんでした。 道はしっかりしているので迷う心配もなくひたすら歩きました。

急な下りはなく平らな場所も多いのですが、段差がきつい所があり大変でした。それに登山用の ステッキを地面につけると、ズブズブと地面にめり込んでしまうのにはびっくりしました。それだけ、地面は雨を吸い込んでゆるんでいるみたいです。

少し休憩を2回ほどとりあとはひたすら歩きました。 新高塚小屋に到着したのは、5時をまわっていました。

下がなんとか平らでぬかるんでいない場所を探してテントを張りました。 雨は激しく降っています。
ご飯を食べようとしましたが、疲れすぎたのか二人とも食欲がわきません。ラジオをつけて天気予報を聞くと「屋久島、種子島地方雨」と一言です。 何もかもが濡れています。

温度は16度でした。でも湿気が高いので 20度以上の感じがしました。
なんかお風呂の湯気があがっている状態の中で行動し歩いていたような感じがしました。 暗い気持ちでシュラフの中に潜り込みました。
ところが、夜に目がさめると雨がやんでいるではありませんか。 なんとか下に降りれそうだと少しうれしくなりまた寝ました。

5日
朝4時に起きると雨がやんでいます。バンザイ!!
こうなれば早く準備して出発するのみです。なんとか6時過ぎに濡れているスパッツ、レインコートを着て出発し、歩き始めました。
でも、しばらくするとまた激しく雨が降ってきました。でも風がありませんでした。 道はしっかりしています。テープもあります。

ただ黙々と歩きました。新高塚小屋から1時間半位歩いたでしょうか。
やっと 高塚小屋に到着しました。小屋に入り休憩しました。見ると主人の肩から湯気があがっていました。

縄文杉


小屋から10分ほど下ったところになんと縄文杉がありました。
貫禄に圧倒されました。まだ日帰りの人は来ていません。主人とふたりだけで じっくり見ました。うれしかったです。

縄文杉は樹齢が2170年から7200年と言われています。
根回りが43m、胸高囲が16.1mあります。平成8年に縄文杉が痛むので観察台が作られ触ることができなくなりました。

根っこが張り出して歩きにくい道を下っていきます。
縄文杉から1時間強で夫婦杉、大王杉の所にきました。雨は強くはありませんが、降っていました。

下の写真は左は道にあった木で、右は大王杉です。大王杉の樹齢は3000年言われています。

途中にあった木大王杉

ウィルソン株


下から登ってきた人と会い始めました。
大王杉まで二人だけで見られたのはうれしかったです。

大王杉から下ること約1時間でウィルソン株(左の写真)に着きます。
株の中は空洞で神社が奉ってあります。数人の人が休憩していました。 広さは10畳ほどあるみたいです。

しばらくするとやっと大株歩道の入り口になりこれから軌道跡歩きです。
そばにある川は雨が降っているせいかすごい勢いで流れていました。

大株歩道入り口大株歩道の横の川
大株歩道の入り口です。入り口近くの川の様子です。

軌道跡


ここからはひたすら軌道 です。
もうすぐお風呂に入ってゆっくりできると思ったら自然とスピードがあがってきました。
今まではペースをあげたくても、道に根が張りだしていたり、泥道だったり、段差があったりしてできませんでしたので、思い切り歩きました。
軌道歩きはただただ長かったです。

途中でお昼を食べ、また歩きました。だんだん人間の作った物が現れてきました。

こけむした石垣学校跡
途中にあったこけ蒸した石垣です。ここに昔は人が住んでおり、学校、郵便局などがあったのだそうです。
右に見えるのが学校の校門跡です。
写っている看板に色々と説明が書いてありました。

鉄橋から見た川


この軌道跡歩きは何カ所か鉄橋をわたらなければなりません。
最初のうちは鉄橋も短く、高さもなかったのですが、最後の方は距離も長く、高さもあったので怖かったです。
川の真ん中で風が吹いた時は、ヒヤリとしました。

軌道歩きが終わりこれから、道路歩きだと思って見るとなんとタクシーが来ているではありませんか。
このタクシーは他の人の迎えに来ていたのですが、まだ時間があるということで私たちを安房まで送ってくれました。本当に、良かったです。

車から、無線で旅館も手配してもらい、旅館でお風呂につかり、ご飯を食べさっさと 寝ました。 夜中目をさますとゴーという音がします。何の音だろうと耳をすますと雨の音でした。雨の太さが違います。

6日
晴れておれば島の観光もしたかったのです。
でも、ここは島なので天気が悪いと飛行機が飛ばなかったり、船が来なかったりすることもあるみたいです。台風が沖に来ているときは4日位交通が遮断されるのだそうです。
雨がずっと降っているので観光 する気分にもなれず、重い荷物を持ってあちこち行くのもしどかったので 飛行機の最終便を予約してたのですが、キャンセル待ちをしてさっさと島を出ることにしました。

みやげものを買い、飛行場に行き2時10分のに乗ることができました。
40分ほどで鹿児島に着き、また鹿児島でキャンセル待ちをし9時頃家に帰ることができました。終わり。

屋久島空港
屋久島空港のロビー


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